我家(X68K.NET)のネットワーク構成をご紹介します。皆さんの参考になりましたら幸いです。

X68K.NETと言えば自宅サーバ!ルータ兼オールインワンサーバがお勧め!

 インターネットに初めて触れたのは1999年の春くらいだったでしょうか、その頃の僕はインターネットについて何も知らず・分からなくて、ただ盲目に当時契約したばかりのinfoweb.でダイアルアップ接続してブラウズしたりメールしたり、簡単なホームページを作成したりするだけの、そんなありがちなインターネット初心者でした。

 そんなインターネット初心者をしばらく続けていたのですが、元々ソフトウェアエンジニアっぽい性分の僕は、自分のホームページに動的に変化するギミックをcgi等で追加する事に夢中になったのですが、そんな事を続けていたら程なくして当時のプロバイダのWebサーバでは混雑が激しく、すぐに閲覧困難な状況になってしまったのです。同じモノを手元の環境で動作させても軽快なのに何故。こんな激重のプロバイダのWebスペースなんて使ってられない!軽快に動作する自分のサーバからホームページを公開したい!そう思うまでにはそれ程多くの時間を必要とはしませんでした。

 どうせ自宅サーバでPCを動かしっぱなしにするのだからルータ等のその他のネットワーク構成に必要な機能の全てを同時に満たせないものか、安定・確実でこの先もずっと付き合える本物はどれか、物事何でも本物の根本を押さえてしまえば後が楽ではないか、そう考えた時に PC-UNIX が最適だと思いました。最初は慣れない・良く分からない事も多かったのですが、よく分からないものというのは制覇した時の感動も多く、簡易ファイアーウォールを備えゲートウェイ(ルータ)を兼ねたWebサーバを外部に公開する所までそれ程時間は掛かりませんでした。その時、人間必死になれば何でもできるのかも知れない、そう思いました。永井君必死だなw

 最初は28.8kbpsな外付けモデムから始まった、インターネット接続の方法はOCNエコノミー→ISDN→OCNエコノミー→フレッツISDN→SpeedNet無線接続→J-COMブロードバンド→Bフレッツと移り変わってきたけれど、ルータ兼オールインワンサーバはずっと変わらない FreeBSD 。ちょっとずつ手を入れていけばずっと使える安心・便利。これは皆にもお勧めしなきゃ!このページではそんな僕のお勧めの FreeBSD ルータ兼オールインワンサーバを中心とした我が家のネットワークを紹介していきます。

 『IPアドレス』の意味さえ分からなかった。誰でも最初は初心者。だけど今もインターネットの全てを網羅している訳ではない永久に初心者の僕。そんな程度の僕の言う事なので全てを鵜呑みにしてはいけません。間違ってるかも知れないし。だけどそんな僕でも皆の参考になるような情報を発信できたら嬉しいな。そう思って書いてます。よろしくね。

 皆さんの理想のネットワーク環境構築の参考になれば幸いです。


更新履歴


我家(X68K.NET)の Network 概略図 (2004/08/23版)

----------------------------------------
              The Internet
----------------------------------------
                    :
                    : NTT東日本 Bフレッツ・ベーシック接続
                    : 光ファイバ
                    :
                    :                            The outside world
             +------------+                    ======================
        NTT  |     ONU    | EX-ONU-E                  at HOME
             +------------+
                    |
                    | PPPoE & PoE(PowerOverEthernet)
                    | PoEによるONUへの給電(バックアップ電源)
                    | (CAT-5e)
                    | x68k.net
                    | BB.excite固定IPアドレス接続
                    | &マルチセッションでフレッツスクウェアと接続
                    |
                    |                          +------------+
                    |                      +---| 居間用PC |
                    |                      |   +------------+
                    |                      |
                    |                      |            居間
                    | 20mのケーブルで接続   |   ======================
                    |                      |           サーバ室
             sis0 (NETGEAR FA311)          |
             +------------+  ルータ兼       |           Global
    FreeBSD  |  ALLinONE  | オールインワン  |   ======================
             +------------+  サーバ         |           Private
             sis1 (NETGEAR FA311)          |       (yyy.yyy.yyy/24)
                    |                      |
                    | yyy.yyy.yyy.yyy      |
                    | atropos              |
                    | (CAT-5e)             | 15mのケーブルで接続
                    |                      |
                    |                      |
             +------------+                |
             | Switch Hub |-------------------------
             +------------+    |                   |
                    |          |                   |
                    |   +---------------+   +----------------+
                    | +-| VoIP アダプタ |   | backup用サーバ |
                    | | +---------------+   +----------------+
                    | |
                    | | LAN++により                  サーバ室
                    | | 電話線をCAT-5eに       ======================
                    | | 収容(15mのケーブル)           端末室
                    | |
                    | | +--------------+
                    | +-|   FAX付電話  |
                    |   +--------------+
             +------------+
             | Switch Hub |--------------------------
             +------------+         |               |
                    |               |               |
                    | (CAT-5e)      |               |
                    |               |               |
             +------------+  +------------+  +------------+
             |  Client 1  |  |  Client 2  |  |  Client 3  |
             +------------+  +------------+  +------------+

 常時接続用の回線はNTT東日本のBフレッツベーシックタイプを用いています。ISPはBB.exciteの固定IPアドレス接続サービスを利用して DNS や各種サービスを安定的に提供できるよう、大勢の利用者の利便性に配慮して必要な選択をしています。利用範囲がより限定される個人用途の自宅サーバであれば、より安価な選択肢もあると思います。例えば、BフレッツニューファミリータイプやADSLの非固定IPアドレスの接続サービスを用いてダイナミックDNSなどと連携した運用などが考えられます。僕も以前はそのようにしてました!

 この構成の肝は何と言っても FreeBSD ルータ兼オールインワンサーバです。ONU とサーバが PoE を介して直結されています。一般的によく用いられるブロードバンドルータの類を必要としません。ルータの役割はサーバマシン内部で行われます。このようにする事で自宅サーバ運用におけるコストを削減できるだけでなく、柔軟性に欠ける既製品の呪縛から解き放たれます。OS は FreeBSD に限りません、Linux でも何でもOKです。自作PCのルータなら可能性は無限大です。最初はとっつきにくく難しいかも知れませんが僕は敢えて皆さんにお勧めします。新しい既製品ルータが出る度に買い換えるのはもうやめましょう!

 15m/20mと長いケーブルを用いて接続しているのは、僕の家が賃貸アパートだからです。光ファイバの引き込みからイーサネットケーブルの敷設まで殆ど自由がありません。避けなければならない場所が多いので各機器との接続距離は自然と遠くなってしまいます。またサーバマシンに対して特に静音対策などは施していないので、常時稼動する部分はサーバ室という名の物置に隔離したい狙いもあります。ケーブル長があまり長くなりますとそれだけリスクも高くなってきますのであまりお勧めできない部分です。イーサネットケーブルが長ければネットワーク性能も低下します。ご注意下さい。

 http://x68k.net/のトップページでステータス表示のあるVoIPアダプタは、1秒毎の状態監視でずっとWANランプが点滅していてウザいのでw(点滅させているのは自分なのにw)サーバ室の片隅に追いやりました。ここのところVoIPアダプタの調子も良いですし、状態はVoIPアダプタのランプを見なくてもトップページで見られるのとログもあるのでplala.がIP電話に障害を起こしても安心ですエーwあとWAN端子側から管理画面を触れるようにしてあるのでファームウェアアップデートなどでもVoIPアダプタに触れる必要はありません。(線の繋ぎ変えをしなくてOK)WAN端子側から管理画面を呼び出すにはこちら(ファームウェアをVer2.55以前にしてからね)

 ここで紹介した構成は、最初の準備や設定に関しては理解して慣れていないと煩雑で難しい部分があるのですが、問題なく動いて使用する段階まで漕ぎ付けてしまえば、これ程簡単便利で手間の掛からないものはありません。その分、サービス向上やコンテンツ内容に注力できるという訳です。またサーバやネットワークを管理する上で気持ちにゆとりが有る状態を保つというのも非常に重要なファクターです。気持ちに余裕が無いと正しい判断ができるものも出来なくなってしまいます。最初はちょっとだけ面倒、だけど後はお気楽極楽!オススメです!


使用機器紹介

機器名 備考 イメージ
NTT EAST
EX-ONU-E
光加入者線終端装置
最寄の収容局のBフレッツ設備に不具合があってBフレッツサービス加入から半年程調子が悪かった。その問題を調査する為に2回EX-ONU-Eの交換を行いました。結局、原因はONUではなく、現在は収容局の設備も更新されて概ね良好な状態。NTT東日本からのレンタル品。シールはすぐに剥がせる特殊加工を施しています。(粘着面に薄めた中性洗剤を塗ってあるだけです。) EX-ONU-E
WLE-POE-R改
PoE(PowerOverEthernet)受電ユニット
駄メルコ製のWLE-POE-Rという製品に出力電圧を下げる改造を施して使用しています。X68K.NETにて販売中。サーバ室にあるWLE-POE-Sという給電ユニットからイーサネットケーブルを介して送られてくる電力をONUで使用できる電圧に変換する装置です。 WLE-POE-R(kai)
配線保護モール ドキドキしながらBフレッツの光ファイバとイーサネットケーブルを押し込みましたw見た目だけでなく断線防止に役立ちます。写真の部分は開通工事の時にNTTの人に貰いました。これから開通の人は無料で貰えるので聞いてみてね。
moul
WLE-POE-S
PoE(PowerOverEthernet)給電ユニット
駄メルコ製のWLE-POE-Sという製品です。X68K.NETでは在庫希少。WLE2-POE-Sというバッファロー製の新型番のもので代用できます。居間にあるONUに電力を供給する為のユニットです。サーバ室のUPSに接続されており、停電時もネットワークは停止しません。
WLE-POE-S
UPS(無停電電源装置)
POWLI BX50XF
OMRON
落雷などで年に2〜3回、瞬断(短い停電)が有るのでそれに備えています。ネットワークの基幹の電源は全てこの UPS に収容していて停電時もサーバは停止しません。
UPS BX50XF
NTT IP電話対応機器
VoIPアダプタ
UPnPとSIPに弱いNTT=要するに駄目を印象付けたw非常に出来の悪い機械。それだけに愛着と粘着がwログ機能などもまるで無いこの駄目機械をどうにか公正させようと監視スクリプトを簡単に作ってみたり。http://x68k.net/トップページからどうぞ。現在はIP電話のみで使用中。NTT固定電話回線は休止。ナンバーディスプレイ機能が便利。大変便利!IP電話アダプタ活用記事(ファームウェアをVer2.55以前にしてからね) VoIP Adapter
X68K.NETプライマリサーバマシン Pentium!!!-1GHz NIC:NETGEAR FA311x2 OS:FreeBSD ルータ兼オールインワンサーバ。今年の1月、例の台湾製アルミ電解コンデンサの不良が原因で故障したのをアルミ電解コンデンサ総交換・修理で復活させました。が、温度センサ1個をハンダ付けし忘れて外部温度を計測できないのが最近発覚まぁいいやエーw server
Linuxペンギンとデーモン君 X68K.NETをいつも見守っています。 デーモン君人形
らんプラプラ(LAN++) このコネクタを使うとCAT-5eの余剰線に電話を通す事ができます。既設配線を有効利用。 LAN++
以降随時追加 以降随時追加


FreeBSD 自宅サーバのパフォーマンス

 オールインワンサーバという事で、様々なサービスが一緒に稼動します。その負荷でスループット低下などが起きたりはしないでしょうか。そこで実測してみました。PPPoE、NAT、ファイアウォール、Webサーバ、メールサーバ等、実稼動状態で計測。プロバイダ経由で実測91Mbps超でした。スループット低下の心配はしなくて済みそうです。(ベストエフォート回線を使用した計測ですのでこの結果が最大値ではありません。)

 実際に数年間この構成でサーバ運用を続けてみて、より大規模な運用では全く話は別ですが、SOHOや中小規模事業所程度までの運用であれば、外向きにサービス提供するサーバとしても、また内部からインターネットにアクセスする時のゲートウェイとしても、その両方を兼ね備えるこのシンプルな構成で実用に耐える必要にして十分なパフォーマンスを発揮してくれると実感しています。

 いつも疑問を感じていました。製品ルータの『安定性(安定度)が云々〜』『スループットが云々〜』完成品であるはずの製品で何故、安定性を気にしなければならないのか、しかもそれを買った側の消費者が気にしなければならないなんて、おかしい。不安定で問題のある機器など完成品ではなく欠陥品の未完成品なのではないか?そんなものを売らないで欲しいですよね。もしくは売る時に『この製品は安定性がイマイチの未完成品ですがよろしいですか?』と書く決まりを作るとかエーw

 自作PCのオールインワンサーバならそんな心配も皆無です。作るのも仕上げるのも自分自身なので気をつけて構築すればまず安定性は間違いなく問題なし。スループット性能に関しても不足があればPCの性能を向上させるなどして自分自身で改良できる点が買って捨てるしか無い既製品ルータとは異なります。

 納得のいくパフォーマンスは是非、ご自身の手で!

 自宅サーバならサーバのパフォーマンス向上と共にご自身のネットワークスキルも向上します。お勧めです。


自宅サーバの電気代

 自宅サーバの主なコストとして回線接続料金がありますが、これについてはインターネットを家族で共用する事で家庭内でも理解を得られそうです。問題は電気代です。自宅サーバを始めたら月の電気代が3000円上がったわよ!などとあらぬ疑いを掛けられないように予め試算しておきましょう。

エコワット

 実際の電気代がどれくらいになるのか、X68K.NETの自宅サーバで実測してみました。計測には写真にあるエコワットを使用しました。もっと多機能なものでサンワサプライから発売されているワットチェッカーというものもあるようです。

 X68K.NETの自宅サーバでは、インターネット接続に必要な機器やバックアップしたい機器の全ての電源が UPS(無停電電源装置)に収容されているのでその大元となる UPS の電源コンセントの部分で計測してみました。よってサーバだけでなく EX-ONU-E、PoE-R/Sユニット、VoIPアダプタ、サーバ室内スイッチングHUB、UPS などの電気代の合計を計測する事になります。

 24時間(1日分)積算電力量1.7kWh、第三段電力量料金単価22.43円で換算すると、1日分で38円、31日分(1ヶ月分)で約1182円、年間で約14184円という結果が出ました。その後更に計測を続けてほぼ7日分の169時間計測を続けたところ、11.9kwhという結果が出ましたので上記の1日分の積算電力量から求めた結果は妥当だと思います。

 既述したX68K.NETの構成を参考に皆さんの自宅サーバがどのくらいになるか考えてみて下さい。またエコワットやワットチェッカーを購入なさって実際に測ってみるのも良いでしょう。自宅サーバだけでなく他の電気製品の消費電力測定に使えますし(^^)。

 ひと月の電気代が1000円余計に掛かるとしたら如何でしょうか。もしちょっと高いなぁと感じたら、サーバマシンをノートPCや省電力PCに変えて試してみては如何でしょう。ノートPCの場合の計測結果はこちら


あとがき

 念願だったBフレッツが開通してから1年ちょっと経過しました。家庭内LAN&自宅サーバのインフラとしてはやっと満足できるレベルになったと感じています。しばらくインフラに満足できなかったのは光収容でADSLが開通できなかった事がその理由として大きな部分を占めているのですが、Bフレッツ開通までに利用したその他のインターネット接続サービスがどれも満足できるものでなかった事も理由として挙げられます。これまでに利用したインターネット接続サービスについて記事を書いておりますので当サイトのトップページからどうぞ。

 これまで様々なインターネット接続サービスを利用してきましたが、いつも家庭内LANの中心に FreeBSDサーバを採用してきました。その全てのシーンで FreeBSDサーバは柔軟に、堅牢に、抜群のパフォーマンス(性能)を発揮してくれました。こんな素晴らしいOSが無料で利用できるなんて本当に嬉しい限りです。自宅サーバでサイトを公開する際にはライセンスの関係でその利用を制限されるOSもあるようですが、FreeBSDならそんな心配も要りません。ちょっととっつき難いところもあると思いますが、FreeBSDの採用をお勧めします。

 家庭内LANを構築中の方、自宅サーバを公開したいと思っている方に少しでも参考になりましたら幸いです。


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